小学校二年生(7歳・8歳)になるとだいぶまとまった文章を読めるようになってきます。
つい長い物語の本をすすめたくなりますが、まずは長さや量よりも本を楽しみ好きになることが大切です。
おすすめなのは、良質な定番の物語や、人気のあるもの、面白おかしい本などをバランスよく選ぶこと。いろいろな種類の中から好みがわかってきて、これからの読書につながっていきます。素敵な本を、プレゼントしたいですね。
なんでそんなことするの?
トキオは学校のみんなに「変なやつ」と言われていじめられています。ある日トキオのぬいぐるみのミケが、学校でトキオをいじめる子に次々と仕返しをします。その方法がなんともユニークですが、トキオは困って「なんでそんなことするの?」とミケに聞きます。さてトキオはどうするのか。「ふつう」って一体何?と考えさせられる一冊です。
なみだひっこんでろ
みきとるいは1才違いの姉妹です。姉のみきは学校から帰ると毎日近所の犬やネコの様子を見に出かけます。ある日近所の犬のゴローが大変なことになって・・・姉が泣き虫で妹が元気で姉を見守るという関係がとてもいい、優しい物語です。読み終わったあとはきっと、姉妹っていいなあとしみじみ思います。
くまの子ウーフ
あそぶこと、たべること、かんがえることが大好きなウーフ。ウーフの「どうして?」は子供の純粋な心そのもの。突拍子もない考えにクスリとさせられたり、はっとさせられたりします。そんなウーフを温かく迎えるお母さんもとても素敵です。長く読み継がれている名作童話。
泣いた赤おに
赤おには人間と仲良くしたいと思っているのに、人間は赤おにを怖がって逃げてしまいます。それを知った青おには、自分が村で暴れるので退治するように赤おにに持ち掛けます。青おにをやっつけた赤おには、願いどおり人間と仲良くなることが出来ますが、代わりに失ってしまったものに気づきます。ラストの赤おにの涙が切なく胸がぎゅっと締めつけられます。
にんげんになったニクマンジュウ
ある日「ぼく」は、人間になりたいというニクマンジュウに出会い、人間になる方法を知っている中華料理店のおじいさんの所に連れていってほしいと頼まれます。ちょっと怖くてへんてこなストーリーに笑いが止まらなくなります。ニクマンジュウと、それにぼくは一体どうなるのでしょう?それは読んでのお楽しみです。
ごんぎつね
いたずらのつもりで「ごんぎつね」がしたことが、取り返しのつかないことをしたと気付いたとき…。自分の過ちを懸命に償おうとしたごんの健気さが、物語の最後をいっそう悲しく浮かび上がらせます。親子で読みたい本です。
王さまと九人のきょうだい
子供が欲しいおじいさんとおばあさんのところに九人の赤ん坊が生まれます。付けた名前は、ちからもち、くいしんぼう、はらいっぱい、ぶってくれ、ながすね、さむがりや、あつがりや、切ってくれ、みずくぐり、と変わったものばかり。成長した九人のきょうだいは不思議な力を使って、王さまの出す難題を次々に突破していきます。ストーリーの面白さとテンポの良さにぐっと引き込まれます。中国の少数民族に伝わる民話。
どこかいきのバス
おかあさんとけんかをして家をとび出したぼくの前に、「どこかいき」のバスがあらわれます。ぼくは家出の覚悟で乗りますが、このバスなんだかおかしくて、しゃべったり潜水艦やひこうせんに変わったりします。けんかの経緯や、そのときのぼくの気持ちがていねいに描かれていて、子どもが共感しながら楽しく読める本です。
ごきげんなすてご
弟が生まれて親にかまってもらえなくなった女の子が、すてごになる決意を固め家出します。段ボールに入って拾ってくれる人を待っているところへ、犬やねこやカメも加わりますが、女の子以外はすぐに行き先が決まり、また一人ぼっちになります。女の子の両親への反乱が優しい絵と文で描かれています。女の子がお姉さんになることを受け入れたラストが見事です。
ももいろのキリン
主人公の女の子が、お母さんからもらった大きなもも色の紙でキリンを作ります。そのキリンが動き出し…。
キリンを作るところから空想の世界がぱっと広がる、長く愛されている物語です。